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ハッロングロッタン (Hallongrottan)2011.02.17

ハッロングロッタン Hallongrottan最近のストックホルムで熱いエリアの一つがホーンストゥルだが、既出のカフェ、コパカバナ(Copacabana)と姉妹的な関係にあるカラフルでヒップなブックストアがハッロングロッタンだ。湖岸沿いの坂道を上がった途中にあるこの店は、セクシャル・マイノリティの権利主張やフェミニズム、アンチ人種差別主義などの政治的概念が融合してできたクイア・フェミニズムをスローガンに掲げており、訪れる客層もベビーカーをひいたレズビアン・マザーからアナーキスト、そして地元の大学に通う学生まで様々だ。

ドアを開けて店内に入ると、所狭しと並べられたカラフルな絵本、コミック雑誌、レインボー模様のバッジ、インディペンデント系映画のポスター、そして壁にかけられたピンクを基調にした赤のラズベリー柄の手提げバッグ等が目に飛び込んでくる。店のシンボルでもあるラズベリーのロゴがあしらわれたこのスタイリッシュなデザインは、前オーナーであり、イラストレーターでもあるビッテ・アンデション(Bitte Andersson)によるものだ。また入り口のそばの窓際には、お茶やコーヒー(無料)を飲みながらゆったりと本を読める空間も用意されている。

ハッロングロッタン Hallongrottan店内の半分以上はフェミニズムや、多文化主義、若者の生活に関して扱ったスウェーデン語の小説で埋め尽くされているが、英語の小説やノン・フィクション、性別役割やジェンダーについて扱ったような子供向けの絵本もそろっている。またスウェーデン国内外のイラストレーターや、コミック作家がデザインを手がけるカレンダーや雑誌、絵葉書、Tシャツなど、言葉に関係なく楽しめるグッズも多く、誕生日プレゼントを買う地元の客や、お土産を買う海外からの客も多い。スウェーデンでは政治的スタンスやアルタナティブなライフスタイルとしても受け入れられているクイアだが、オーソドックスなデザインに飽きた人にもお勧めの店だ。  

またカウンターの後ろにある螺旋階段を、ピンクや赤を貴重にした手提げバッグやフリーダ・カーロ(Frida Kahlo)のTシャツに囲まれながら降りると、同性愛やトランス・セクシュアリティに関して扱ったインターナショナルな映画のDVDや、クイア文化やセクシュアリティをテーマにしたフォトブックや、雑誌が並べられており、身体やアイデンティティについて考えることのできる空間になっている。一階、地下を合わせてクイアな空間を体感できる、ストックホルムでも特有の本屋だ。ヒップな若者たちが集まるホーンストゥルという地域性もあるのか、ハッロングロッタンはスウェーデンのマイナー文化の発信地の一つになっている。
(Text/Photo:Yoshihiro Takahashi)

エリア
ホーンストゥル
地下鉄駅
: ホーンストゥル(Hornstull)
営業時間
: 月〜金曜12:00〜19:00、土曜12:00〜17:00、日曜定休
住所
: Bergsundsgatan 25
TEL
: +46-8-658 13 20