伝統的なスウェーデン料理を守り続けているペリカンは、昔ながらのレストランだ。1904年にこの地にレストランができ、1969年からペリカンの名前で店を開いている。かつては労働者層の男性しか来店しない店だったので、1984年にマリアン・ランドグレンとベリト・フォン・ツヴァイベルクという二人の女性が運営権を握るまで女子トイレすら設置されていなかった。
かつてはストックホルムの労働者層が多く集まるエリアであったペリカン周辺は、近年はメディア関係者や中流のカルチャーワーカーが好んで住んだり、集まるようになった。当然ながらペリカンの客層も多少変わってきたのだが、今でもこの店に集まるのは、どちらかというとファッションのトレンドやコンセプチュアル・アートに関心が低い人たちで、むしろ、国産のおいしい生ビールや昔ながらの伝統料理を好む人々が常連客であり続けている。
メインホールはドイツによくありそうなクラシックなビアホールスタイルで、壁にかかったアール・デコ調の絵画がホール全体に素朴な印象を与えている。このメインホールは賑やかだが、静かに食事ができる素敵なダイニングホールもあるので、それぞれ違った雰囲気を楽しめるのもここの魅力だ。いささか若者向けのバースペースもあり、カウンターでカクテルを楽しむこともできる。
スウェーデン料理の中でもっとも有名なミートボールも、もちろんここで食べることができる。たっぷりのリンゴンベリージャムとクリームソースがかかった存在感のあるゴツいミートボールに、マッシュポテトとキュウリのピクルスを添えてサーブされる。
このミートボールの一皿と同様に、伝統的なスウェーデン料理のメインディッシュの多くは、“肉or魚料理+ジャガイモ料理”のコンビネーションが基本だ。ここでは、ステクト・ストロミング(Stekt stromming)というニシンの揚げ物がオススメで、勇気があればフレスクレッグ(Flasklagg)という巨大な豚肉料理にチャレンジするのもいいだろう。いずれも、この店から出る時に満腹になっているのは間違いない。
前菜には、これまた有名なお祭り料理のニシンの酢漬けがオススメ。これには、ハーブをブレンドしたスウェーデンの国民的ウォッカ“スナップス”を合わせるのが基本。ペリカンには店オリジナル・ブレンドのスナップスもあるので、ぜひお試しあれ。
メインディッシュは100〜200クローナ程度。
(Text: Martin Ekelin)
住所 : Blekingegatan 40
地下鉄駅 : Skanstull 「スカンストゥル」
電話 : +46-8-5560 9090
営業時間 : 月〜木16時〜24時、金・土13時〜翌1時、日13時 〜24時
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