このレストランがストックホルム市内にありながらスウェーデン第2の都市の名を冠した一つの理由は、かの都市イェテボリの代名詞でもあるトラム(路面電車/2000年より前にはストックホルムには存在しなかった)でアクセスできるレストランだから、ということだ。さらには 〜イェテボリに行く/いるという気持ちを強めるため〜、予約電話番号のエリアコードがストックホルムの「08」ではなく、なんとイェテボリの「031」であるという、一風変わったこだわり様。
ここイェテボリは、所在地でもありストックホルムのニュー・タウンでもあるハンマビー・フェスタッドを代表するレストランにもなっていて、この「湖の街」ハンマビーを満喫するにはうってつけと言える。水路にまで店が張り出しているため、他の地域のレストランよりもむしろ「水の都」としてのストックホルムを満喫できるし、ちょっとモダンなベネツィアにいるような気分さえしてくる。特に夏の夜は、沈みゆく太陽がオープン・テラスやそこに座ってくつろぐ人たち、そして辺り一帯を照らし出し、素晴らしい雰囲気を演出する。このオープン・テラスは桟橋にもなっていてボートをドックすることができるので、湖から直接レストランに入ることだって可能なのだ。
食事は特に伝統的なものではなく、むしろハンバーグやオーヴンベイク・サーモンといった一般的なレストランやパブでサーヴされるようなスウェーデン人に人気のメニューが多い。夏のフレッシュなエビやら秋のキノコやジビエ(狩猟による鳥獣肉)のような旬の食材を用いるため、季節によってメニューが変わるのもこの店の楽しみの一つだ。メイン・デュッシュは150〜250クローナ程度で楽しめる。
(Text: Martin Ekelin / Photo: Toru Nagata)