ガムラ・スタンの王宮から歩いて5分ほどの岸壁沿いに、シーフード好きご用達のレストランがある。そのレストラン「ポントゥス・バイ・ザ・スィー」、訳してそのまま「海沿いのポントゥス」という名前の店で、若きオーナーシェフのポントゥス・フリチョフ(Pontus Frithiof)が手掛ける、今やストックホルムで堂々の人気レストランの一つに数えられる。この店があるのはトゥルヒュース・トヴォ(Tullhus 2)という、かつて税関があった岸壁沿いの一角だ。90年代にはこの建物に地ビールの醸造所があったのだが、不況のため2003年にあえなく閉店し、その後ここはポントゥス氏の所有となった。かつての醸造所で生産していたコンクールでの受賞歴もあるビール「フェシュケール(Farskol)」の醸造タンクは、今もメイン・ダイニング・ホールの真ん中にドーンと置かれている。
オーナーシェフポントゥスは1972年生まれで、16歳の時に玉ねぎを刻んだりジャガイモがいっぱいに詰まった麻袋を運んだりする丁稚として、当時ガムラ・スタンにあった伝説的レストラン「エリクス(Eriks)」への勤務を開始。エリクスのオーナーであり、スウェーデン料理の巨匠エリク・ラッレステット(Erik Lallerstedt)から直々にキッチンのすべてを学んでいる。エリクスの移転に伴い、1999年にエリクスが抜けた同所で自身初の店舗となる「ポントゥス・イン・ザ・グリーン・ハウス(Pontus in the Green House)」を出店。その2年後には、ケータリング・サービス「フロム・ポントゥス(From Pontus)」をスタートさせ、成功を収めている。今はもう「ポントゥス・イン・ザ・グリーン・ハウス」は閉店してしまっているが、スィティのブルンスガータン通りに「ポントゥス」というシンプルな名前で店を構えている。
ポントゥス・バイ・ザ・スィーは今や、ストックホルムを代表するシーフードレストランの一つである。暗い冬ならば、薄闇のむこうの海に浮かぶフェップスホルメン島を眺めながらの食事は、他では味わえないような特別な雰囲気だ。そして夏には、水際のテラス席でまばゆい日差しを浴びながらのビールは格別だ。ジャンルはフレンチやイタリアンの影響を色濃く受けたスウェーデン料理で、特に貝料理は格別。食材はできる限り現地のものを扱っていて、それらの新鮮さと品質の高さを誇っている。特に魚介のキャセロール(煮込み)はオススメだ。
決してリーズナブルとは言えないため、ビジネスでの利用が多いようだ。しかし最近では、週末になると人気DJにプレイさせるなど若い客層の発掘にも余念がない。
前 菜:125〜155クローナ
メイン:185クローナ〜1395クローナ