
スウェーデンが世界に誇るシューゲイザー、ザ・レディオ・デプトの、まさに待望の初来日が実現。
「Into Your Dream」と銘打ったこのイベントには日本、アメリカ、そしてスウェーデンから4バンドが出演。新代田FEVERにて行われた東京のライブでも、トリを飾った彼らの存在感は他のバンドを圧倒していた。
先にパフォーマンスを務めた3バンドが程良くオーディエンスをあたためた後、満を持してザ・レディオ・デプトの3人がステージに姿を見せると、痺れを切らした歓声と拍手で会場がひときわ熱気を帯びる。ヴォーカルのヨハン・ドゥンカンソン(Johan Duncanson)がオーディエンスへ軽く英語であいさつをすると、間髪入れずにライブがスタート。ドリーミーなギターイントロが流れ出すステージに、オーディエンスは身じろぎもせず耳をそばだて、期待感のこもった視線を投げかけている。2曲目の「Pulling Our Weight」は人気曲なだけあり、堰を切ったようにオーディエンスからは大歓声が沸き起こり、会場のボルテージが一気に上がる。
「今、東京でプレイしていることが本当に嬉しい。ずっと来たいと思っていた場所なんだ」
曲の合間に穏やかな声でそう語ったヨハン。
そんなうれしいコメントに反応したオーディエンスから、日本語や英語の歓声があちこちから上がる。
続けて、
「“ありがとう”って、今まで僕たちが行ってきたどの国の“Thank you”よりも言いやすいんだ」
と語ったヨハン。
確かに、1曲歌い終えるたびに日本語で「ありがとう」と言い添えていた。
目を閉じて聴き入ったり、メロディに合わせて踊ったりと、オーディエンスはバンドが放つ幻想的なサウンドを120%に楽しんでいて、それに呼応するようにバンドもより熱のこもったプレイを披露する。4年ぶりの待望のニューアルバム「Clinging To A Scheme」から「Never Follow Suit」など数曲を、そして代表曲「The Worst Taste In Music」などを熱唱し、冷めやらぬ熱気の中ステージを後にした彼らだったが、オーディエンスの執拗なアンコールに連れ戻され再びステージへ。それでも収まらぬ歓声にヨハンは、
「君たちは本当に優しすぎるよ!」
とちょっと照れたように語り、アンコールに応えて1曲を熱演した後、鳴りやまぬ歓声の中ステージを後にした。
初来日らしからぬ存在感を見せつけたザ・レディオ・デプト。
きっと彼らと日本のファンは相思相愛になれるのではないか、そして次の来日もそう遠くはないのではないか、そんな予感を残しライブは静かに幕を閉じた。
(Photo : Keigo Fusano / Text : Asuka Matsuhashi)