1-2-3 は、グラフィック・デザイン業界にフレッシュな風を吹き込む、いわば新世代のクリエイティヴ・デュオだ。ペッテル・トーンクヴィスト(Petter Tornqvist)とアクセル・フォン・フリーセン(Axel von Friesen)は南スウェーデンでの学生時代に出会い、共にストックホルムの名門、ベックマンス・スクール・オブ・デザインに学んだ。この時代に、彼らはスクールのカリキュラムに収まりきれないほどに成長し、デュオとして初めてのコラボレート制作も手掛けている。ベックマンスを卒業後、彼らはいくつかの興味深いプロジェクトに参加していたのだが、そこに見る彼らのスタイルは、スウェーデンのグラフィック・カテゴリーにおいてはかつてない全く新しいものだった。結果、ベックマンスの卒業制作プロジェクトによって、彼らに初めてスポットライトが当てられることとなった。
その卒業制作プロジェクトは、システムと直感力の関係性をテーマとしたものだ。脳は論理的な部分と直感的な部分とに分かれていて、1-2-3 の哲学は、その両部分を等しく働かせることによって人は最大の結果を得る、というものだった。そのプロジェクトでは、7つの異なる方法を用いて脳の両部分に同等に働きかけることを試みている。それは、音楽の演奏によって絵を描き、絵を描くことによって音楽を演奏する、ということを可能にしたプログラムを用いたプロジェクトで、「写生と演奏」と呼ばれた。
そこで活躍したのが、特別に設計されたペイント・プログラムを搭載した3つのコンピューターと3つのプリンターで構成された、「プリントOK」と呼ばれているインタラクティブ・イラスト・マシーンだ。それはまさにアートとの境界線上の試みで、卒業制作発表直後の展示会が国際的に名高いテンスタ・アート・ホールで行われたのは驚くべきことではなかった。
1-2-3は、本や雑誌のような一般的なグラフィックのエレメントに凝り固まることを嫌い、自らの考えを表現する新しいアイデアや感覚を絶えず捜しているので、映像作品や3Dオブジェ、そしてかつてない斬新なメディアを用いて、世界とコミュニケートすることを切望している。
アクセルはこう説明する。
「同じことを繰り返すことは大きな危険を孕んでいるんだ。そして僕たちは、かつて経験したことがない事、あるいはよく知らない事を実行する時、すでに多くのアイデアを手にしているということにも気付いたんだ。」
ベックマンスを卒業後、彼らは大企業にフィールドを移すことはせず、彼ら自らで1-2-3の営業活動を開始させる。アクセルによると、大企業に所属することで自由がなくなり、創作することが楽しくなるなくのを回避したかったから、とのことだ。彼らのような自由な発想からいろんな作品を作り出すクリエイターにとってはその通りだろう。彼らはオフィスに引きこもるべきではなく、スウェーデンはこの2人を開放すべきだ!
2009年の春にセーデルマルムのホーンストゥルにある古い映画館リオの新しいデザイン・アイデンティティとインテリアを完成させ、ストックホルム・デザイン・ラブとともに2009年夏のヴェネツィア・ビエンナーレのカタログ制作やデザイン・アイデンティティ構築に取り組んでいる。
(Text: Gustaf Kjellin)
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