スウェーデンの美しいパターン・デザインを探す方法として、これまでは、日本では「10 Swedish Designers」の名で知られるデザイン・コレクティヴの「ティオ・グルッペン(10-gruppen)」で探すのがもっとも一般的だった。しかし、近年ではグラフィック・デザイン業界で有望な若手が着々と台頭してきているため、個人デザイナーでデザインを探すのもきわめて興味深い。
コマーシャル関連で国内随一の専門学校であるベリス(Berghs)を2007年に卒業した学生の中で、おそらくリーサ・ベントソンはもっとも有名な人物だ。ベリスを卒業後、安定したサラリーと肩書を無条件で得られる一流広告会社への就職という既定路線を歩まず、デザイナーとしてのスキルやスタイルに並々ならぬ自信を持っていたリーサは、自分の道を歩むことを決心したのだ。2007年、リーサは自身の会社「Studio Lisa Bengtsson」を立ち上げ、「ファミリエン(Familjen)」「スヴェールモール(Svarmor)」という壁紙を発表したことで、彼女の名が広く知れ渡ることとなった。“家族”という意味の「ファミリエン」はいろんなフォトフレームで構成されたパターンで、“姑”の意味を持つ「スヴェーモール」はリーサが愛用している靴の絵柄を組み合わせた、風変わりでかわいらしい個性的なパターンだ。
彼女の作品を見ると、リーサの専門が壁紙のデザインであると思いがちだが、彼女のイメージはそこにとどまらず、トレーや本、布地等にも使われており、それはすばらしい出来栄えだ。例えば、新作「バロネッサ(Baronessa)」はファブリックのコレクションだ。彼女は主に、古い写真や時代問わずの人生模様、古の物語や前時代的な映画等からインスピレーションを得ている。2009年に、スウェーデン版「ELLE Interior」から同年の新人賞を授けられたことは、きっと彼女にとって、今後ますます興味深いデザインを生み出していく契機なったことだろう。
リーサの作品は世界15カ国で販売している。
日本では、オンラインショップ「la cuna de la flor」等で取り扱いがある。
(Text : Gustaf Kjellin)
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